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発信 平成21年10月8日

更新料約定の無効判決について

 賃貸マンションの更新料の返還をめぐって家主と元借主が争っていた裁判で、大阪高等裁判所は平成21年8月27日、元借主の主張を認め、支払った更新料を無効とする判決を下しました。
そこで、今回のFAX NEWSはこの判決についてお知らせします。

1.事案の概要

(1) 契約内容の概要
月額家賃 : 45,000円(共益費、水 道代含む)
契約期間 : 1年間
更新料  : 100,000円
(2) 主要争点 

本件更新料約定は消費者契約法により有効か無効か

(3) 判決 

 本件更新料約定は、消費者の利益を一方的に害するものといえる。よって、本件更
新料約定は消費者契約法に違反するため無効である。 

(4) 裁判所の主な判断
  1. 家主が主張する更新料の法的性質(a.賃貸人による更新拒絶権放棄の対価(紛争解決金)の性質、b.賃借権強化の対価の性質、c.賃料の補充の性質という複合的性質が更新料には含まれている)についてはいずれも否定した。
  2. 本件更新料は月額家賃と比較し高額であるにもかかわらず、更新料約定が置かれている目的、法的根拠、性質が明確に説明されておらず、更新料約定が維持されるべき合理的根拠を見出すことは困難であるとした。
  3. 不動産賃貸業を営む家主と元借主との間では情報収集力に大きな格差があるにもかかわらず、賃貸借契約書等では更新料について、借地借家法に定められた法定更新についての説明を避け、更新料の支払いを義務付けている。さらに、元借主が実質的に対等にまた自由に取引条件を検討する機会が十分に与えられていない。よって、本件は当事者間の不平等が解消されないまま契約締結に至っているとした。

2.むすび

判例から読む限り、実態に即した更新料についてまで否定しているとは解されません。そのため、少なくとも契約時に更新料の支払い説明書を別途作成し、説明について了解した旨の確認書を借主から取得しておくことが重要であると考えられます。いずれにしても、上記事案については家主側が上告しているため、最終的な結論まではもう少し時間がかかりそうです。

最高裁判所の判決がどのようなものになるか、興味を持って待ちたいところです。

お問い合わせは当ホームページの無料税務相談コーナーからどうぞ。

(文責−横須賀 博)

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